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今回ブログリレーの二番手を担当することになりました、みやこそふと代表兼シナリオライターのYoujyoと申します。よろしくお願いします。
このブログ、本来であれば制作中の『生命の栞』の話だけをすべきなのですが、あえて1作目『電子カルテと木曜日』の裏話を絡めます。
発売前に新作の裏話するとネタバレになるから、仕方ないですね!
(ずっと『電カル』のシナリオについて語る機会をうかがってたんですが、何もないのに自分から語り始めるのはかっこ悪いし、お疲れさま本とか出す余裕ないし……)
※本記事には『電子カルテと木曜日』の盛大なネタバレが含まれます。ご注意ください。また、シナリオの解釈についてはライターが勝手に言ってるだけです。書かれていない部分の解釈は読み手の自由ですので。
『電カル』最後の選択肢について
いきなり最重要トピックをぶっこみます。
実は『電カル』の原案は、エピローグで出てきた例のスチルの情景を夢で見たことがきっかけで、エピローグから逆算して作られました。
プロットを作り始める時点では、コンピュータの前の少女が敵であるか味方であるかもはっきりしていませんでした。
が、通信相手とはいる場所が違い、見ている景色も違う。
それが原因で、埋められない認識の齟齬が生まれるだろうと考えました。
すれ違った状態で終わるなら、どう考えてもハッピーエンドにはならないな、とも思いました。
そうしてプロットを作り、もう一人のライターのふぁぼん氏と相談しながらシナリオを書き終えたのですが……
せっかくのハッピーエンドを破壊するようなエピローグを読み返して、「これでいいのか」と自問することになりました。
自分はビターエンド大好き人間ですが、ハピエンしか見たくないという方もいらっしゃいます(サークル内にも)。
かといってエピローグを消したら初期案からぶれてしまいますし……
そこで、「じゃあ見たくない人は見なくてもクリアできるようにしよう!」(どうせ全員見るでしょと皮肉を込めて)
――と、できあがったのがあの選択肢というわけですね。
つまり、最初から悪意があったわけではなく、必然の流れだったという……(2年越しの言い訳)。
……尖ったシナリオを書いてすみません。
反省しました。
結果的に概ね温かく受け入れていただけて感謝しています。
『電カル』にぶつけた不満
『電カル』ファンの方が読んでくださっていたら、制作側がイメージを崩すようなことを言って申し訳ないのですが……
シナリオ監修の方に初めて企画書を見せたとき、こんな話をしました。
『電カル』のテーマは「相互“不”理解」
相互理解じゃないです。不理解です。
私は恋愛をテーマにした創作物を見ていて、「好きな相手のことを理解できてないなら、意思のない人形を愛してるのと変わらないよな……」と思うことが多々あります。
その不満をぶつけた結果がアレです。
『電カル』のBAD・TRUE両ルートで、上記と全く同じことを思ってます。
どんなに相手のことを思って自己犠牲しようと、それが望まれている行動でなければ自分本位でしかない。
ラストシーンのハルとか、めちゃくちゃビンタしたいよ……(その後頭なでて困惑させたいよ……)
でも、こうやって積極的に皮肉りにいって自傷してるのって、本当は愛が人を救ってほしいと思っていることの裏返しなんでしょうね。
実際、意識的ではないにしろそういう展開を自分で書いたわけですし。
とあるプレイ後の感想にあった、「ハルとアルトの間に育まれた愛がアルトの心を救った」という素直でまっすぐな解釈に私は救われました。

……そうやって感想に共感したり救われたりすることは多いですね。
観測できる範囲の感想は全部読んでます。ありがとうございます。遠慮してまだ書いてない人は今からでもぜひ!
『電カル』から『生命の栞』へ
やっと『生命の栞』の話をします。新作がどうでもいいからないがしろにしていたわけではありません。ひとえに『電カル』への感情がデカすぎる(初めてできた彼女みたいなもんです)。
『生命の栞』の企画は元々みやこそふと用ではなかったのですが、急遽私がシナリオを担当することになり、採用されました。
最初のコンセプトは「心温まる夏ゲーを作りたい」。いや、温める前にめっちゃ冷やすやん、お前。
『電カル』がリアル寄りの春ゲーだったので、ファンタジー寄りの夏ゲーも出してみたいという気持ち(みやこそふとでやるとは言ってない)
— 幼女と葉序を愛する生物学徒 (@Youjyo_Biology) 2023年8月15日
ジャンルの話をすると、『生命の栞』はファンタジーです(結構硬派なやつ)。私はたぶんSFでどんでん返しするのが一番得意なのですが、創作の幅を広げるためにあえて封印しました。
今はファンタジー世界特有のルールを分かりやすく説明するのに苦戦していますが、雰囲気のいい世界観を全面に押し出すことで興味を持っていただけているので、ファンタジーというジャンルを選んだ意義はあったと思います。
もう少しミクロな話に踏み込むと、前作のシナリオで「ハル」というキャラクターをちゃんと救済できなかったと後悔しているからこそ、今度は救済ルートを作ろうと思っています(本当です)。
ただ、「謎の少女」と主人公を取りまく事情や当人の性格が相当面倒くさいので、全てを解決して納得できる結末に導く難しさも感じています。頑張ります。
最後に、広報担当兼任の筆者が広報関連のお悩みを発表します。
『生命の栞』というゲーム、ジャンル表記の時点でネタバレなので、おいそれと情報が出せなくて困っています。
泣きゲー×雰囲気ゲー×謎解きと銘打ってはいますが、本当は○○○もので、○○○○○○が売りです(言いたいっ!)。
体験版の時点で片方は分かると思います。
主人公が記憶を取り戻して終わりのわけないじゃないですか!
あとがき
今回はシナリオのみに着目して色々書き散らしましたが、シナリオ以外の部分も明確にレベルアップしているので、ご期待ください。
無事当選してC106でお会いできることを楽しみにしています。
これだけじゃ全然語り足りないので、リクエストあったら2回目書きます。