京美同活動ノート

京大美少女ゲーム同好会のブログです。週1より早いペースでの更新が目標です

【4日目】美少女ゲームの曲に秘めたる力

この記事は、冬のブログリレー4日目(4回目)のものとして書かれました。他のブログはこちらからご覧ください。


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こんにちは、オタク文化に初めて触れてから1年とちょっとを過ごした京美同のいろえんぴつ(@RNzki3KmgE6taFH)です。

 

まずは、今年のNFで京美同の会誌をお買い上げいただいた方々、ありがとうございます。行けなかった方々は今年の冬コミでも販売しますので、都合があえば来てくださると非常に喜びます。それでも行けないという方たちはこのブログの愛読者となっていただきたいです。

 

1章 筆者が美少女ゲームにハマったきっかけ

ここで、みなさんに質問があります。みなさんは、どういったきっかけで美少女ゲームの沼にハマりましたか? 

 

私は、とあるVtuberの切り抜きからすべてが始まりました。

それまで私は、アニメ好きではあったものの、ただ見るだけで、グッズ等を買うのはオタクの領域であり、自分とは程遠い世界だと考えていました。また、当時は美少女ゲーム=エロゲ=抜きゲという観念があったのもオタクの世界を避けてた原因かもしれません。こんな私に趣味と言える趣味はなく、コロナ渦というのもあり1日1日を無駄に過ごしてました。

 

そんな時、いつも通りYouTubeVtuberの切り抜きを見ていると(この時にはVtuberにハマってました。主に個人です。企業勢は主に切り抜きです)、偶然「配信中にエロゲを誤起動してしまう」という切り抜き動画を見つけました。

興味本位でその動画を見てみると、その動画内で流れてきたエロゲのOPに心を奪われてしまいました。アップテンポな曲調、耳に残るメロディー・・・。その時の衝撃といったら一瞬でも忘れたことはありません。

その衝動を保ちつつ私は、そのVtuberが言っていたエロゲのタイトルを頼りに、OPをすぐに調べました。それから押されるがままにそのOPを聞いていくうちに・・・・・・・・秒速で沼に落ちました(笑)

 

沼に落ちたらあとは沈むだけ。私はそのOP以外にも同じエロゲの会社で違う曲も自分で調べて聞いていきました。毎日毎日聞いているうちに、気づいたらゆずソフトさんの『RIDDLE JOKER』を買っていました。

 

2章 曲のメロディーや歌詞に込められた想い

ここからは、自分の体験を踏まえつつ、美少女ゲームのOPやED、主題歌などの持つ力を3曲ほど例を挙げながら説明していきたいと思います。

 

2章1節 『サノバウイッチ』OP 『恋せよ乙女!』

まずは、前述した、自分に衝撃を与えた曲について語っていきたいと思います。

その曲というのは、ゆずソフトから『サノバウイッチ』のOP『恋せよ乙女!』です。実はこれ、未プレイのゲームです(笑)しかし、この曲のイントロのドラムとそこから自然につながるギターの演奏を一度ぜひ聞いてほしいと思います。

 

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聞いてみたらわかると思いますが、ドラムの独奏のあと、ギターが交わり、同じようなメロディーの特徴的な繰り返しがあります。その繰り返しとアップテンポこそが耳に残る力となるのです。

 

次に歌詞を見てみましょう。

ここでポイントとなるのは「悲しみのその先に行くなんて」「心のカケラ」「壊れたカケラ」です。全体的には恋心を歌っているように思えますが、これら3つの言葉により、ただの恋愛ゲーではないと予想できると思います。主人公あるいはヒロインになにか秘密だったり、悲しい結末があるのではないかと妄想してしまいます。

 

2章2節 『WHITE ALBUM2』OP 『届かない恋』

2曲目行きましょう。タイトルにもあるように、2曲目は『WHITE ALBUM2』より『届かない恋』です。

 

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この曲は私のTwitterのフォロワーさんから勧めていただいたものです。

初めて聞いて歌詞に触れた時、私は心を何かに思いっきりつかまれる感覚を覚えました。全体として、どこか切なく、単純な言葉で表せないような、恋愛に悩む気持ちが感じられました。特にサビ部分での、「ぼやけた答えが 見え始めるまでは 今もこの恋は 動き出せない」というのが最も心に来るものがありました。

 

この言葉は、悩みというものが、学生の勉強のようにあらかじめ答えが決まっているわけではなく、自分でどれが正しいのかを選ぶが、その選択の結果は実際に行動してみるまで分からないということを表していると思うのです。つまり、結局どうあがこうが答えは見えないものなので、この恋は決して動き出さないということを言っているのではないでしょうか。

 

2章3節 『はつゆきさくら』OP 『Hesitasion Snow』

最後の曲は、『はつゆきさくら』より『Hesitation Snow』です。

 

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まずこのゲームの物語の全体的な背景として、冬から春へかけての季節の移り変わりが基礎となっています。そのため、最初のゆったりとした曲調が、歌詞の最初の1、2文を過ぎると、ドラムが交わって一気にテンポが速くなります。これが、まさに冬から春へと変わり、桜が芽吹き始めたことを表していて、鼓膜にかなりいいアクセントを残してくれます。

 

それでは歌詞の方にも目を移していきましょう。

全体としてネガティブな言葉が多く、特に前半のサビの「正解のない 選択肢しか 僕に残されていないなら」「落ちていった 純粋な瞳に 映る何もかも 歪んでく」から、まるで純粋な思春期の少年少女の心を何かが濁してしまうということを表しているかのように感じられます。

一方、後半のサビでは「生まれ変わる 心ごと」と少しポジティブな言葉が現れています。ここから、前半の歌詞で述べた、自分の心を濁してしまう何かに対する悩みや苦労が心をさらに圧迫し、それらに対して限界を迎え、もうどうでもよくなって次に進もうと決めた様子を表しているのだと私は思います。

 

おわりに

ここまで、美少女ゲームの中でもかなり有名な作品を取り上げましたが、美少女ゲームの曲の持つメッセージ性やメロディーの価値を知っていただいたなら、うれしい限りです。あとは自分で実際にゲームをプレイしてみることで、その作品のすばらしさに気づくことでしょう。そしてそのまま、どっぷりと沼に浸かっちゃってください。

長らくオタク語りをしてしまいましたが(笑)、ここで書いたことはあくまで私個人の感想です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

【3日目】 ギャルゲOP研究(妄想)『 学☆王 -THE ROYAL SEVEN STARS- +METEOR』OP編

この記事は、冬のブログリレー3日目(3回目)のものとして書かれました。他のブログはこちらからご覧ください。


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1. はじめに

こんにちは、京美同のわーくん(@erogeandF1)です。

先日の学祭で京美同の会誌を買ってくださった皆様、ありがとうございました。

最近遊んで面白かったゲームはひまわり(ぶらんくのーと)です。アクアかわええ...…

 

今回は『9-nine-』シリーズや『さくらの雲*スカアレットの恋』のOPを手掛けているPRHYTHM VISIONが制作した『学☆王 -THE ROYAL SEVEN STARS- +METEOR』のOPについて紹介しようと思います。

 

2. PRHYTHM VISIONとは?

PRHYTHM VISIONは東京青山に居を構えるOP制作会社である。メインで制作しているのはアニメとかラノベとかトレカとかの宣伝広告である(BS11でアニメ見たときに流れる広告とか)。これらの宣伝広告ムービーについては今回は紹介しないので、本題のエロゲOPについて紹介する。

 

PRHYTHM VISIONは2012年に『魔王のくせに生イキだっ!』というエロゲのOPを手掛けたのをはじめとして様々なエロゲOP制作に携わっており、主にNanaWind、ClochetteLump of Sugar系列の作品のOPを制作していることが多い。

 

ordermade-tokyo.jp

 

本社がある場所がとってもおしゃれ。こういうところで働きたい(願望)。

 

3. そもそも学☆王ってどんな作品?

OPの紹介の前にこの作品の簡単な説明をする。学☆王 -THE ROYAL SEVEN STARS-は2012年にLump of Sugarから発売されたエロゲである。FDとして『学☆王 It's Heartful Days、移植版としてアルケミストから学☆王 -THE ROYAL SEVEN STARS-+METEORが発売されている。あらすじについては以下を参考にしてほしい。

 

学☆王のあらすじ。HPより引用。

 

学☆王(PSP版)あらすじ。発売元のアルケミストが倒産したためHPは現存せず。

 

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原作OP。OP曲の『My Sweet Lady』は神曲。この曲を5時間ヘビロテしながらセンター数Ⅱ・Bの過去問を5年分解いたのは受験生活時代の良い思い出である。

原作OPはRMG(Rainbow-motion-graphics)が制作しているのでPRHYTHM VISIONの作品ではないが、こちらも素晴らしいOPである。

 

www.youtube.com

 

今回紹介するPSP版OP。こっちのOPの『My Little Glory』も大好き。

a.k.a.dRESS氏は天才。

このOPを再生時間に沿って解説する。

 

4. 時系列順の考察

学☆王がだいたいどんなゲームか分かったところで時系列順に映像を見ていく。

 

(~0:10まで)

星が太陽系の外から地球にやってくる演出になっている。シナリオに沿った演出となっており、主人公が地球にやってきたことを表している。

 

(0:13付近)

PSP版新ヒロインである妹以外のキャラをシルエットとして出し、新ヒロインの印象を際立たせている。シルエット活用が上手。

 

(0:17~0:19)

星の向こうでキスをしよう~♪という歌詞とともにメインヒロインである光莉ちゃんを表示している。kissという文字が表示されているのが口元になるように工夫がされている。

 

(0:19付近)

ここで使われているCGは無印の時にもあったCGである。

 

PSP版OP

 

原作OP

 

手の上の地球 校舎(=学☆王の作品世界)

 

比較すると、学☆王原作OPの手の上にのっていたのは地球であり、学☆王PSP版のOPの手の上にのっているのは青い☆という違いが見られる。原作の手の上にのっている地球は舞台である学校、上の黄色い星は主人公を表しており、その部分が青い☆(=新ヒロイン)に変わっていることで、この世界に新たな☆(新ヒロイン)がやってきたことを印象的に表現する演出になっている。

 

また、この後各ヒロインを表す☆が表示されるが、この流れは学☆王原作OPでも同じであり、PSP版OPはそこに☆が一つ増えている。非常に芸が細かい。学☆王原作OPはRMG(Rainbow-motion-graphics)が制作しているので別にプリズムビジョンは関係していないが、前作のOPを踏まえたOPになっていることが良くわかる。

 

(0:24付近)

『学☆王 -THE ROYAL SEVEN STARS- +METEOR』というゲームタイトルを表示している場面である。原作OPのタイトル表示はピンクを基調としたデザインなのに対し、PSP版では寒色を使用して対比している。

 

原作 タイトル表示

 

PSP版OP タイトル表示

 

(0:31~0:44)

学☆王の大まかな内容をまとめている。前半と後半で対比になっており、原作要素はピンク、追加要素は水色で表現されている。この表現はこの部分だけでなく全体に通底している。

 

これだけでもすごく対比構造について考えて作られているOPであることがわかる。実際動画の概要欄に『曲・映像ともに新ヒロイン・宙乃(CV. 井口裕香)を意識した作りとなっております』と書いてあることから、意識的に行っていることがわかる。

 

5. OPの視覚効果に対しての考察(妄想)

学☆王(PSP版)OPを見たときにすごく短時間で画像が切り替わっている場所があるのに気づかなかっただろうか。

具体的には3か所あり、再生時間で表すと

① 0:00付近

② 0:10~0:12付近

③ 0:22付近

の3か所で行われている。具体的に1つ1つどんな画像を並べているか見ていく。

 

① 0:00付近

左から順に時系列順。この画像が1秒以内に表示されている。

 

音ハメとともにタイトルとシルエットが表示されている。

静止画にするとおしゃれだな~という印象にしか思えないが、これは高度な視覚効果に基づいた演出となっている。

 

文字がだんだんと時系列に沿って小さくなっているところに気づかないだろうか。これにより、動画視聴者の視点を無意識のうちに中央に寄せ、その後出てくる宙乃ちゃんのシルエットがより印象に残りやすくしている。また、残像効果を用いており、宙乃ちゃんのシルエットが次のカットに移ったときにも少し残っているように見えるような工夫がされている。

 

② 0:10~0:12付近

 

音ハメとともにこれらの映像が瞬時に表示されているが、静止画にするとみてわかる通り、この部分の一連の流れは学☆王のストーリーの流れになっていることがわかる。

 

一番最初のカットでは原作ヒロインと原作の世界だけであったものが、新ヒロインの登場により、ピンクの世界に青の世界(=新ヒロイン)が溶け込み、最後のカットでは学☆王というタイトルが青になっている。

 

たった2秒足らずでストーリー表現を音ハメと同時にやっているのである。

PRHYTHM VISIONすげぇ...…

 

③ 0:22付近

 

 

 

 

 

上から順に時系列。文字の大きさとフォントに注目。

 

音ハメとともにこれらの画像が表示されており、背景カラーはそれぞれヒロインのイメージ色となっている。

キャラと同時にTHE ROYAL SEVEN STARSを出す演出は学☆王原作版OPを踏襲している。

注目してほしいのは文字部分であり、字体がヒロインの印象にあったものになっている(例 理系っ子には明朝体)。

 

また、原作ヒロインはTHE ROYAL SEVEN STARS、新ヒロインは逆に大きい文字で+METEORが大量に書いてある。また、このヒロインの表示順も心理学的に考察することができる。

 

人間は提示された情報の順序により、その物事に対する印象が変わる性質(順序効果)を持っている。特に最初に提示された情報と最後に提示された情報は頭に残りやすく、それぞれ初頭効果、親近(性)効果と言われている。

特に視覚において短い期間の間に映像を表示する際は親近効果が強くなると考えられ、最後に表示した新ヒロインの宙乃ちゃんと+METEORの印象が一番残るようになっているのではないか。

 

また、このOPではTHE ROYAL SEVEN STARS +METEORというタイトルの表示回数が非常に多く、冒頭45秒間の間でタイトルは13回も表示されている。PRHYTHM VISIONのOPでは背景にその作品のタイトルを表示させることが多いが、この回数はトップクラスである。

 

OP映像中にタイトルを表示させている例(春音アリス*グラムOP)
文字を用いた演出が上手なPRHYTHM VISIONの代表作のひとつでもある。

 

6. おわりに

 

最初はPRHYTHM VISIONの作品を色々と紹介しようと思っていたのですが、あまりにも学☆王PSP版OPの紹介を長く書きすぎたことを反省しています。PRHYTHM VISIONのOPとしては『恋想リレーション』OPや『宿星のガールフレンド』OPも非常に素晴らしいので、暇があれば見てみてください(布教)。

 

ここまで長い駄文を読んでいただき本当にありがとうございました!

【2日目】「Closing」考察(またの名を妄想垂れ流し)

 

この記事は、冬のブログリレー2日目(2回目)のものとして書かれました。他のブログはこちらからご覧ください。

 

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1. はじめに

 

こんにちは、京美同のやぎ(@GOATMUSASHI)です。

 

もうすぐ冬が来ますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
こちらはWHITE ALBUMの季節に備えてWHITE ALBUM2を再走しています。
あと、ちょっと前にWA2のコラボカフェにも行ってきました。

 

復刻開催してくれてありがとう…

 

さて、今回のブログのネタはWA2のかずさTrueルートのエンディング曲「Closing」についての考察です。


WA2を再走しつつこの曲を聴き込んでいたら、この曲の歌詞、この曲と他の曲との関係性、この曲の流れるシーンについて、いろいろ考えさせられる所がありました。

なので、このブログを読まれた人にもこの曲のすごさを知ってもらいたいと思い、この記事を書くことにしました。
ネタバレが多いと思うので、その点にご了承のうえ、読んでいただけると嬉しいです。

 

2. 考察

2-1. 歌詞

この曲の歌詞はかずさTrueルートの内容とかずさの心情に非常によくリンクしていて、ルート終了後に聴くと心に突き刺さります。このルートは、春希がこれまでの5年で築いてきた雪菜との関係を捨てて、5年前に別れたかずさの幸せを選んだ結果、周りの人みんなを傷つけ、その人たちとの関係を壊していくというのが主題ですね。

 

まず、1番の歌詞はかずさ視点での学園祭後〜かずさTrueルートが確定するシーンまでの心情がテーマです。
学園祭までの楽しかった、還らない日々を心に抱えたまま春希から離れていった高校時代。
そこから5年経っても忘れられない恋心。
春希と再会した冬。また一緒にいられるのが嬉しいけれど、彼には雪菜がいるから自分の恋は届かないと思って、あきらめていた、この冬。だから、「いつか」春希がそばにいてくれるだけでいい。
もう、Codaの前半部までを完璧にまとめていますね。

 

そして、2番の歌詞はルート確定後、正確にはかずさが自分の決意を春希に伝えてからエンディングに至るまでのかずさの心情描写へと変わります。
雪菜と春希を別れさせる決意を決めたのだから、前に進まなくちゃいけない。自分の幸せのために傷ついた人々はもう元には戻らないし、この選択のせいで春希も深く傷つくことになるけれども、もう春希を離さない。

 

 

ICと違って「もうあきらめない」。

 

最後の3番の歌詞はエンディングからその先の未来への決意が描かれています。
1番との対比で「いつか そう いつか」が「きっと そう きっと」となったうえで、春希を得た幸福感も、代わりに受けた悲しみ・辛さ・後ろめたさも全て抱えて前に進まなくちゃいけない、という決意をして春希への想いを綴って終わる。

 

やっぱりWA2の楽曲は歌詞もよく練られていますね。どの曲でもシナリオとリンクした歌詞を書いてくれていますが、この曲は特に秀逸だと感じます。

 

また、歌詞全体を通して、この作品のテーマとなる「一人が幸せを掴む裏で、必ず悲しみを背負う人がいる」を踏まえて、周りの人々を傷つけたことへの悲しさだけなく、未来への決意も踏まえた前向きな部分もある、というのが面白いです。

 

2-2. 他の曲との関係性

この曲の面白い点として、他の作中曲とのつながりを感じることがあげられます。

まず、この曲のbpmは100bpmWHITE ALBUM」のbpmも同じく100bpmです。
そして、この曲は嬰ハ短調の曲です。また、「届かない恋」も同じく嬰ハ短調です。

 

なので、この物語の主人公三人の出会いの曲となった「WHITE ALBUM」の速度、三人の関係が壊れた「届かない恋」の調で、この曲が物語を締めると考えるとわざとこのように曲を設計したのではないかと感じます。
本作では他の曲でもそのような、わざと曲どうしを似せたように思われるものがいくつかあるため、余計にそのように勘ぐってしまうのですが……

*1

 

2-3. 流れるシーン

この曲はゲーム中ではアレンジを含め、3回流れます。
1回目かずさが春希の提案を受け入れ、自分の決意を伝えるシーンです(Closing instrumental)。

 

 

「もう…雪菜と会わないで」の台詞とともにこの曲が流れる演出は印象的でしたね。
このルートで一、二を争う名シーンだと思っています。
ここからは春希が周りとの関係を自分から壊すことになる、かずさの幸せのために周りの人全員が不幸になる、それが決まってしまったシーンに合わせて流れるこの曲は非常に耳に残ります。

 

2回目春希が雪菜と別れる際の回想シーンにて(Closing Acoustic Guitar)。
このシーンはコンサート前夜の春希とかずさの添い寝シーンと合わせて、Codaで選べた他の3ルートの内容を説明しています。

 

「お前がもっと早く…
あたしに深入りする前に、簡単に同情してくれたら。あたしが求める通りに、体で慰めてくれたら…
そしたらあたし、それだけで満足して、お前から卒業すること、できたかもしれないのに…」
「教会の祭壇で雪菜が泣いてて、春希が照れてて、そしてあたしが、祝いのオルガンを弾く。
そんな未来が、三人にとって一番幸せだったんだ。………三人の平均を取れば、だけどな」

 

 

物語の全てを締めくくるようなセリフたちの裏で流れる曲、しかもタイトルは「Closing」。ついにこの物語が終わるんだ、と感じさせるようなシーン。

演出がうますぎます。

(かずさTrueルートが他のルートと比べて選択肢が難しく、最後に選ぶルートになりやすいというのもあってこのような演出にしたのかもしれません)

 

そして最後、3回目エンディング曲として流れます。
かずさが春希に自分の悲しさと嬉しさを伝え、春希がかずさを守って生きていく決意をもう一度固め、エンディングが流れる。

 

 

そして、この曲が流れるとともに、これまでのシーンの記憶をプレイヤーに思い出させる
完璧な物語の閉じ方とともに流れる曲の「Closing」という名前が的確すぎる。

 

余談ですが、TVアニメでも2話のエンディングとして1番のみが流れます(Closing’13)。ICの最初のほうでこの歌詞をかけ、しかもこの時の映像は全てかずさ。この曲をかずさ登場シーンに合わせて流すのはずる過ぎるでしょう……

 

3. 終わりに

い、というわけで、Closingの感想とオタクの妄想垂れ流し記事でした。
ンルン気分で書いていたら文字数が結構増えてしまいました。
っとこの曲のエモさを感じてもらえたと思います。
じめて聴いた時は良い曲だな、ぐらいだったのに聴きこむと色々な発見があって、記事を書いていて面白かったです。
るしいルートのエンディングだからこそ輝く曲。
ろそろWHITE ALBUMの季節なので聴きなおしてみませんか?

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

*1:「届かない恋」の後奏部ギター(「動きだせない」の後)と「幸せな記憶」のサビ(「巻き戻す」から)はコード進行が(恐らく)同じ(A→B→C#m→G#m)

(「Closing」の「つらすぎるよ もう」のコードも似ている)。

 

「Closing instrumental」(「いつかそういつか」の部分)と「いつか見た景色」(3小節目付近)で似たメロディが存在する(ラ→#ソ→#ファ→ミ→#ソ→#ファ→ミに対し、ラ→#ソ→ミ→#ファ→#ソ→#ファ)。

 

「POWDER SNOW 2010」と「いつか見た景色」の開始部分のメロディも非常に近い。

【1日目】京美同的美少女ゲームソングランキング

この記事は、冬のブログリレー1日目(1回目)のものとして書かれました。他のブログはこちらからご覧ください。

 

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はじめに

こんにちは、最近ロープラ作品の良さに気がついた京美同のえとぺん(@GinpatsuOjosama)です。この記事では、京美同のDiscord内で好きな美少女ゲームソングについてアンケートをした結果をまとめたものを紹介します。曲別メーカー別作曲者別にランキングを作成しました。

また、この記事と同じ内容の文章が京都大学11月祭で販売される京美同の会誌にも掲載されています。興味を持った方はぜひ購入してくださいダイマ

 

以下宣伝ツイート

 

記事の話に戻ります。この記事を書こうと思ったきっかけは、自分が美少女ゲームソングを聞いて美少女ゲームに興味を持ったからです(確か、最初に聞いたのは『キスのひとつで』でした。名曲ですね)。この記事をきっかけに、自分と同じように美少女ゲームに興味を持っていただけると非常にうれしいです。

 

調査方法

Googleフォームを利用して回答を集めました。好きなゲームソングを1位から5位まで回答し、それに加えて任意で選んだ楽曲の好きなところを答えてもらいました。未発売作品の楽曲はアリ、BGMと美少女ゲーム原作アニメの楽曲はナシという条件でした。投票数は23票でした。調査に協力していただいた京美同の皆さん、ありがとうございました。

 

ランキングの作成方法

ポイント制で順位付けを行いました。楽曲の順位をnと置いたときに(1≦n≦5)、6-nの値を投票者がその楽曲に与えたポイントとして計算しました。また、ポイントの値が同じとなったときの扱いは迷いましたが、今回の調査は母数がそこまで大きくないということもあり、より多くの人が投票した楽曲の方がより高い順位としました。

曲別ランキングの発表の際に、YouTubeに公式の動画がある際はリンクを貼り付けます(ED曲は大体ないです)。また、ブランド別の発表のところでは、公式チャンネルのリンクを貼ります。興味を持った方はぜひ聞いてみてください。

 

 

曲別ランキング

1位 空気力学少女と少年の詩(素晴らしき日々)(Piano Vocal Verも含む)

12pt 4票

 

コメント

エロゲーソングを好きになったきっかけの曲で、美しさと爽やかさ、そしてかっこよさが感じられるのが好きです。

みんな大好き たぶんランキングにも入賞するでしょう イントロとアウトロが爽やかすぎて良すぎる 夏に家出るときいつも聴いてます

youtu.be

 

2位 Hesitation Snow(はつゆきさくら)

10pt 3票

youtu.be

 

3位 届かない恋 (WHITE ALBUM2

10pt 2票

                                  

4位 親愛なる世界へ(穢翼のユースティア)  

9pt 2票                                                                                                                                   

     

4位 夜明けのベルが鳴る (彼女のセイイキ)  

9pt 2票 

                                                                                       

4位 櫻ノ詩(サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う-)  

9pt 2票

youtu.be

                                                                                                                                         

7位 ホントノトコロ(妹のセイイキ)                             

8pt 2票                                                                              

 

7位 輪廻(さくら、もゆ。 -as the Night's, Reincarnation-)                                     

8pt 2票

                         

その他複数票獲得した楽曲

二人だけのカーテンコール(アオイトリ

動画内はネタバレ要素あるので注意

youtu.be

 

pieces(pieces/渡り鳥のソムニウム)

youtu.be

 

桜爛ロマンシア(さくらの雲*スカアレットの恋)

youtu.be

 

Winter Diamond(見上げてごらん、夜空の星を)

youtu.be

 

恋せよ乙女!(サノバウイッチ)

youtu.be

 

Asphodelus(穢翼のユースティア

youtu.be

 

メーカー別ランキング

1位 ケロQ&枕                             36pt 10票

ケロQ&枕 - YouTube

 

2位 feng                                         26pt 6票

feng-美少女ゲームブランド - YouTube

 

2位 Leaf                                         26pt 6票

 

4位 SAGA PLANETS                           19pt 6票

SAGA PLANETS チャンネル - YouTube

 

5位 Purple software                           15pt 5票

purplesoftware01 - YouTube

 

6位 AUGUST                                      15pt 4票

AUGUST SOFT - YouTube

 

作曲者別ランキング

1位 松本文紀(空気力学少女と少年の詩、櫻ノ詩 など)                                              31pt 9票

 

2位 堀江晶太(夜明けのベルが鳴る、ホントノトコロ など)                                      30pt 6票

 

3位 小高光太郎(輪廻、Asphodelus など)                                                                      18pt 6票

 

4位 藤井稿太郎(桜爛ロマンシア、君とのミチシルベ など)                                      13pt 4票

 

5位 山口たこ(二人だけのカーテンコール、ReAliZe など)                                        12pt 5票

 

おわりに

ランキング結果はいかがでしたか? 私的には予想していた結果とかなり違っていて驚きました。また、まだ聞いたことのない曲がたくさん投票されていたため、聞いてみたいと思います。世間のほかの調査と比較して、京美同会員特有の傾向を見つけるのも面白いと思いました。

 

結果の分析を手作業で行ったためミスがあるかもしれませんが、ご了承ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

【BGM担当編】BGMのお仕事の話【みやこそふとブログリレー】

初めましての人は初めまして、初めてじゃない人には初めません。みやこそふとBGM担当の大佐(@taisa22670658)です。

 

他の人の記事はこちらから↓

kuvnlovers.hatenablog.com

 

みやこそふとブログリレーももう第5弾ですね。そろそろ折り返しです。今回の記事では、主にBGMについての小話や制作裏話などを書きたいと思います。

 

目次

 

BGM担当という役回りの話

美少女ゲームはイラストやシナリオや演出、そして音楽と、様々な要素によって構成されています。さて、いきなり暗い話で申し訳ないですが、諸般の事情でどれかを切るとしたら、どれが最初に切られるでしょうか?

 

イラストとシナリオは作品の核となる部分ですから外せませんし、演出(スクリプト)をやる人がいなかったらゲームではなく画集になってしまいますから、これらはサークル内でやるにせよ外注するにせよ、当然必要になってきます。

 

主題歌に関しては、作ると決めたなら作品にあった歌詞をつけないといけませんから、特殊な場合を除いて新しく作る必要があります。

 

そして残ったBGMですが……そうです、こいつだけフリー素材でなんとかなってしまうんです。

 

スクリプターのえとぺんさんが下の記事で、「フリーBGMだと微妙にイメージが合わないことがあるが、『電カル』はすべて自家製なので安心」という旨のことを言ってくれてますが(ありがたいことです)、僕がフリー素材より合ったものが作れるかどうかは別問題なんですよね。

 

kuvnlovers.hatenablog.com

 

そういう訳で、みやこそふとでの私の活動は、自分の仕事がなくなる恐怖感と共にスタートしました。実際、すごい最初の方の会議ですけど「じゃあ大佐さんには3曲くらい作ってもらって、あとはフリー素材で……」みたいな話がでましたからね。BGM担当としては冷や汗ものでした。

 

ティザーのBGMの話

そうして不安と期待を抱えながら最初に作ったのが、ティザーのBGMです。

 

 

大佐名義としては、これが表に出てる唯一の曲のはずです。2022年10月現在、4500再生くらい回っていて、おそらく自分史上もっとも聞かれた曲だと思います。弱小DTMerなので、こんなに聞かれたら目を回してしまいます。まあ、BGMの存在に気づいていない人も結構いたらしいので、実際に聞かれた回数は結構少ないと思いますが。

 

さて、このティザーの曲ですが、実はもともと2分くらいの曲です。悲しい曲調で、OP曲のピアノアレンジみたいな曲が欲しい、と企画会議で言われて一晩で作りました。Youjyoさんがこんなツイートをしてくれましたが、それがこの曲でした。

 

 

実際この曲は急いで作りました。なんなら会議中に上げようかと画策していたくらいに。前述のとおり一番最初に切られるのはBGMなので、自分の存在感を示しておかないと、いつかリストラされるんじゃないかと思っていたからです(注:若干誇張してます)。

 

一晩で作ったはいいものの、実はあんまり気に入っていませんでした。でも、とりあえず共有したらみやこそふとの皆の評判が良かったので、なんだかいい曲に聞こえてきました。チョロいですね。こうして、没予定だった曲が、今では重要なシーンに使われる予定の曲になっています。

 

そうして没を免れたBGMがタイトル発表ムービーに使われたわけですが、そのことを当日まで私は知りませんでした。というのも、若野色さんがムービーを作ってきたのが当日16時(ツイート予定は19時)で、それまではタイトル発表に動画が付く予定すらなかったからです。突然すてきな動画に自分の曲が付いたものが上がってきて、なんだか感動してしまいました。

 

しかし、動画の第一稿では、若野色さんが音声ファイルを編集して、原曲のイントロとアウトロを無理やり繋げていたので、どうしても違和感がありました。そこで、時間はないけどいっそアウトロだけ動画用に作り直そう! と思って作り直したのですが、リテイクを食らってしまいました。そこで作り直したところ、なんと再びリテイク

 

結局、MIDIを編集して最初の音源を再現したものが採用されました。色々試行錯誤した結果、最初が一番よかったってこと、たまにありますよね。ともかく、時間に追われる緊迫感はなかなか面白かったです(笑)。

 

https://twitter.com/MiyakoSoft/status/1555131519467139072?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1555131519467139072%7Ctwgr%5Ee41024be1e7de80409b62f4aa58a0fa8fb904938%7Ctwcon%5Es1_c10&ref_url=https%3A%2F%2Fkuvnlovers.hatenablog.com%2Fentry%2F2022%2F08%2F26%2F193111

他のBGMの話

少しティザーのBGMについて書きすぎてしまったかもしれません。それ以外のBGMの話もしていこうと思います。他のサークルなどではどうなっているか分かりませんが、みやこそふとではこんな感じに発注が来ました。

 

BGM発注のスプレッドシート

 

一番上だけはなずしろさんの担当で、あとは自分の担当です。

 

これを見ると、結構9-nine-シリーズの曲が参考曲として挙がっています。私は発注が来る前からそれを予測してサントラを聞きこんでいたので、それなりに上手く対応できたんじゃないかと思います。

 

よく「クリエイターは他人の作品を大量に摂取しないといけない」みたいなことが言われますが、これは実力をつけるため、という理由もさることながら、発注に対応するため、という現実的な理由もあるんです。

 

さて、発注を受けて実際に作っていくわけですが、下の3曲は重要シーンの曲だったので、肩慣らしの意味合いも込めて上から順に作っていくことにしました。

 

そして、その3曲を作る前にはプロットを読み直したり、すでに上がっているシナリオを読んだりして、物語のイメージに合った曲が作れるように頑張りました。

 

本当はそれこそ1曲づつ解説とか裏話とかを入れていきたいところですが、まだ出せる情報が少ないので、それはまたの機会に。個人的には、サントラにライナーノーツとかつけられると嬉しいですね。

 

ところで、BGMの中で一番作るのが難しいのはどのジャンルの曲でしょうか? 

 

人によって違うと思いますが、私の場合は日常シーンの曲です。日常といっても色々な種類の日常があるので、それを作り分ける必要がありますし、あんまり曲がドラマチックに展開するのも考え物で、一曲を通して同じような雰囲気を続ける必要がありますが、それも結構難しいのです。

 

さらに、日常シーンの曲は経験不足になりやすいのです。皆さんは趣味でBGMを作ろうと思ったとき、どのような曲を作りたいでしょうか? 大半の人は感動的な曲だったり、壮大な曲だったり、あるいは迫力ある戦闘曲などを作りたいと思うのではないでしょうか。趣味で曲を作っていると、日常シーンの曲を作る機会ってあんまりないんですよね。

 

私の場合は美少女ゲームのBGMを担当するのが初めてだったので、ほとんど経験がないまま作ることになりました。正直やれるか不安だったんですが、できないなんて言ったら仕事がなくなっちゃうので、思い切って受けました。

 

人間、ちょっと背伸びして仕事を受けてから、実力を追い付かせるぐらいがちょうどいいのかもしれませんね。追い付かなかったら大変ですが、今回はなんとかなったんじゃないかと思います。

 

これからの仕事の話

全曲が大雑把にですが完成したので、私の仕事はとりあえず峠を越えました。これからは楽器やサンプル素材を追加し、ミックスをちゃんと行って曲のクオリティを高めていく作業が主になります。

 

この辺の作業はあんまり得意ではないし、好きな作業でもなかったんですが、現在制作中のOP曲が、ミックスが改善されるにつれどんどん良くなっているのを目の当たりにしており、やる気が湧いてきました。

 

OP曲についてはなずしろさんの記事で色々書かれるはずなので、楽しみにしていてください。

 

それから、曲名も決めないといけません。一応仮の題はあるのですが、ちゃんと考えようとするとなかなか難しいです。考察しがいのある曲名とか付けられたら楽しいですね。

 

おわりに

気づけば4000字近く書いてしまいました。自分は音楽しかやってないのに、少々書きすぎてしまったかもしれません。こんな文章をここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

私の仕事は後半戦に入りましたし、他の人の進捗も続々と上がってきていて、楽しい日々を送っています。まだ発表されていないこれらの情報を公開できる日を楽しみにしています。今後とも、みやこそふとの応援をよろしくお願いします!

 

Web:https://miyakosoft.com

Twitterhttps://twitter.com/MiyakoSoft/media

 

【スクリプター編】ティラノスクリプトの紹介【みやこそふとブログリレー】

こんにちは、みやこそふとスクリプト担当のcyanです!

 

みやこそふとブログリレー第4弾ですね。スクリプターPart2ということで、前回に引き続きスクリプトの話がメインになりますが、同人ゲームにもかなり関わってくる内容にもなりますので、ゲーム制作に興味がない方にもぜひ読んでもらえたらなと思います。

 

前回のブログではスクリプターの仕事についてえとぺんさんがわかりやすく解説してくださっているので、まだ読んでいない方はこちらからどうぞ↓

 

kuvnlovers.hatenablog.com

 

今回の記事では、みやこそふとで使用させていただいているゲーム制作エンジン、ティラノスクリプトについて紹介していきます!

 

目次

 

ティラノスクリプトとは?

  • 完全無料のノベルゲーム制作エンジン
  • 簡単に本格的なゲームが作れる
  • 作ったゲームを幅広いプラットフォームで配布できる

 

ティラノスクリプトSTRIKEWORKS様によって開発・公開されているノベルゲーム制作エンジンです。利用は完全無料であり、商用利用やゲーム開発目的の改造にも制限はありません。公式サイトからダウンロードできます。

 

特徴はなんといっても簡単でわかりやすい!

演出やスクリプトをシンプルなタグを使って書くことができるため、プログラミングができなくてもゲーム制作ができます(現に私も初心者です)。

 

下の画像はテキストエディタAtom)の画面とゲームのプレイ画面です。

 

 

※ゲーム背景はティラノスクリプトのサンプル画像

 

テキストの[ ]で囲まれている部分がタグで、それ以外の文がゲームに表示されるメッセージです。
[bg]が背景の指定、[position]がメッセージエリアの設定、[r]が改行、[l]がクリック待ち、[cm]がページの変更となっています。

 

これだけでは少しわかりにくいかもしれませんが、ティラノスクリプトの公式サイトにはゲーム制作のチュートリアルや各種のタグの解説が載っていて、初めてでも安心です!

 

そして、ティラノスクリプトHTML5で作られているので、作ったゲームはさまざまな環境で動作します。主にWindowsMaciphone、アンドロイド、ブラウザゲームで配布することができ、アプリ化も簡単にできるらしい...…(詳しいことはわからん

 

ちなみに、みやこそふとの『電子カルテと木曜日』は次回の夏コミ(C102)にてDVD-ROM形式で頒布する予定です!(その他の形式での販売をするかは未定)

 

ティラノスクリプトとその周辺

1.ゲーム制作をサポートする公式のツール

ティラノスクリプト以外にもゲーム制作に役立つ公式のコンテンツがいくつかあるので紹介します!

 

・ティラノスタジオ

ティラノスタジオはティラノスクリプトをより便利に使うためにさまざまな機能を搭載したツールです。これも基本無料。

 

 

具体的にはゲームの編集やデバッグ、配布用のエクスポートなどができます。

ゲームの状態や素材を視覚的に確認できるのがとてもいいですね!

 

・ティラノスクリプト公式ガイドブック

ティラノスクリプトの開発者が執筆した公式ガイドブックです。基礎から応用まで幅広くカバーしており、これを読めば本格的なゲームが作れます! こちらはBOOTHから購入することができます(有料)。

 

tyrano.booth.pm

 

もちろん、先ほど紹介したとおり公式サイトにもチュートリアルや解説が載っており、ガイドブックがなくても制作は可能です。

 

しかし、ガイドブックにはティラノスクリプトの使い方が体系的にまとめられており、そのほかにもゲーム制作に役立つ情報が多く書かれているので、初心者には購入することをおすすめします!

 

2.有志の方々による充実したコミュニティ

公式以外にも多くの方々がティラノスクリプトでのゲーム制作に役立つ情報やツール、素材などを公開してくださっています。

これらを駆使すれば、イラストや音楽が作れなくてもゲームを作ることがもはや可能です...…!

※みやこそふとのイラストと音楽はすべて自家製です

 

・ティラノスクリプト 制作テクニックwikihttp://tyrano.wiki.fc2.com

ティラノスクリプトでの制作に役立つ情報やテクニックをまとめている非公式サイトです。公式サイトには載っていない、かなり発展的な内容まで書かれているので、うまく使えば商業ゲームにも引けを取らない作品が作れます!(たぶん)

 

難しいコードをコピペしてそのまま使えるのがすごく助かる

 

・ティラノプラグインライブラリ

ティラノプラグインライブラリは一般の方々から自作のプラグインを募集し配布している公式のサイトです。有料のものもありますが、多くは無料で利用できます。

 

plugin.tyrano.jp

 

上記以外にも役立つサイトはまだまだありますがここでは紹介しきれないので、ティラノ公式が便利サイトをまとめたサイトのリンクを貼っておきます↓

https://tyrano.jp/commu/link

 

ノベルゲームコレクション

ノベルゲームコレクションとは・・・ティラノスクリプト(ビルダー)を使用して制作されたADV・ノベルゲームの投稿サイトです。投稿されているすべての作品は無料で遊べます!

 

novelgame.jp

 

また、ティラノゲームフェスというゲームコンテストが毎年開催されており、ノベルゲームコレクションに投稿された数多の作品の中から、とりわけ優秀な作品が賞に選ばれます。

 

つまり、何が言いたいかというと

ティラノスクリプトで作られたゲームが無料で遊べるから一度見てほしい!

 

同人のフリーゲームとはいえ侮るなかれ。

面白いゲームはいくつもあります!

 

他にも、DLsiteDMMなどで人気の同人ゲームもティラノスクリプトで作られていることが多いので、一度プレイしてみてはいかがでしょうか(実はもうプレイしているかもしれない)。

 

終わりに

今更ですが、みやこそふととはほとんど関係のない話になってしまいましたね(手遅れ)。まだ書くことそんなに無いからゆるして。

 

それはさておき、ティラノスクリプトは今や同人ゲーム制作にとって欠かせないツールの一つになっています。ティラノスクリプトが無ければ、世にある多くの同人ゲームは作られていなかったかもしれません(知らんけど)。

 

この記事を読んだ人にそんなティラノスクリプトの魅力が伝われば幸いです。

 

そして、ティラノスクリプトに少しでも興味を持った方はぜひ一度ティラノスクリプト公式サイトを訪れてみてください!

 

tyrano.jp

 

 

 

 

…...というわけで、まあ今後どうなっていくかわかりませんが、これからもみやこそふとをよろしくお願いします!(申し訳程度のみやこそふと要素)

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

Web:https://miyakosoft.com

Twitterhttps://twitter.com/MiyakoSoft/media

 

*ティラノスクリプトは© Copyright ShikemokuMK All Rights Reserved.のものであり、© Copyright ShikemokuMK All Rights Reserved.に基づき、この記事に問題があった場合、削除訂正を行います。

 

【スクリプター編】ゆるくお仕事紹介など【みやこそふとブログリレー】

皆さん初めまして、みやこそふとスクリプト担当のえとぺん(@etopen_silver)です。この記事はみやこそふとブログリレーの第3弾です。今までの記事が良かったのですごい緊張しながら書いてます。よろしくお願いします。

 

前回までのブログリレーの記事はこちら

 

kuvnlovers.hatenablog.com

 

kuvnlovers.hatenablog.com

 

この記事では主に私の担当する、スクリプターの仕事について解説します。

解説といっても簡単な話しかしない(私も完全に理解できてない)ので、へーそんなことするんやな程度に受け取っていただけると十分です。

 

細かい話が知りたい! って方は次回のブログリレーの担当で、私と同じくスクリプターであるcyanさんがいっぱい解説してくれると思うので楽しみにしてください(丸投げ)。

 

 

 

 

さて、前置きが終わったところでスクリプターの仕事解説に移りたいと思います。

 

スクリプターの仕事は大雑把に言うと、シナリオの文字列やBGM、立ち絵、背景、音声などの素材をゲームとして楽しめるようにまとめることです。料理に例えると盛り付けです。

 

BGMや立ち絵の表情を変えたり、びっくりした時には立ち絵がジャンプしたように動かしたりする命令を書いてます。ずっとパソコンに向き合ってキーボードをカタカタしているので、普通の人が考えるゲーム制作に一番近いと思います。

 

現在はまだシナリオなどの素材が完成していないためそこまで忙しくありません。どんな素晴らしいシナリオが出来上がるのか楽しみですね。

 

何もしないのもアレなので私は個人的に裏でゲーム制作をして、スクリプトのやり方を勉強しています。その過程でBGMってすごく重要ということに気が付きました。フリーBGMが微妙にイメージと合わないんですよね……

 

みやこそふとのゲームは自家製のBGMなのでその心配はありません、いいですね。

 

ところで、タイトル公開の動画BGM付きで見ましたか? 自分はBGM制作者の大佐さんが言及するまで気が付きませんでした。すごく良かったのでまだ音声なしでしか見ていない方はぜひ見てください。

 

このツイートから見られます。

 

現在出来上がっている他の音楽も素晴らしいので期待してください。サントラほしい……

 

スクリプトの話に戻ります。みやこそふとではゲームの制作のために「ティラノスクリプト」というノベルゲーム制作ツールを用いています。公式サイトにわかりやすいチュートリアルなどがあり、プログラミング未経験の私でも簡単に理解できました。すごいですね。

 

ここで、実際にスクリプトの仕事をしている画面をちらっとお見せします。裏で作ってるゲームの制作画面です(本編は自己満足なので公開しない予定、みやこそふととは関係ありません)。

 

実際の制作画面

 

こんな感じにいろいろ設定していろいろ動かしていきます。やってみると意外と楽しいです。

 

ここでまだ1000字程度しか書いてないのに書くことがなくなりました。第1回の1/4、第2回の1/2です。このまま半分になっていくのか……

スクリプトはまだ全然仕事がないということで許してほしいです……

 

ところでこの動画の24分13秒あたりから見てみてください(餅月ひまりさんの動画です、いつも楽しく見てます)。

 

youtu.be

 

 

 

 

 

 

 

……

 

徹夜とかにならないように計画的に頑張りたいです。

 

というわけでこの記事はこのあたりで終了です。

なんとな~くでもスクリプトのことをわかっていただけると幸いです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました! 

 

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